EC・ネットショップの運営に欠かせない「在庫管理システム」は、導入する前にしっかりと選ぶポイントを押さえておきましょう!
なぜなら、一旦導入するとその後の変更の際にも少なからず手間がかかるため、自社にマッチしたシステムを選ぶことをおすすめします。
今回は、在庫管理システムを選ぶ際に把握しておくべきこと、選定や判断基準に関する5つのチェックポイントについてお話します。
1.ショップに必要なシステムはどっち?
はじめに、一元管理システムと在庫管理システムに関するポイントについて解説します。
一元管理システムとは
一元管理システムとは、日々の業務に沿って、商品登録から受注管理、在庫連動まで広範囲で対応可能になるため、ネットショップにおける全般の管理を前提としたシステムを指します。
1つのシステムで業務全体のデータを集約することができるため、社内システムの中心として導入されるのが一般的です。
在庫管理以外の機能もあるので、各業務の担当者の振り分けも不要なためスタッフ全員で業務内容を把握しやすくなります。
一元管理システムのメリット・デメリット
一元管理システムのメリットは、在庫管理以外の業務も1つのシステムの中で行えるため、業務ごとのシステムを用意をする手間もありません。
一方、一元管理システムのデメリットは、注文件数に応じた従量課金が多くコストが割高になることがあります。
また、既に出店しているモール・カートに重複した機能がある場合は二重にコストがかかってしまうこともあるので注意しましょう。
EC在庫管理システムとは
EC在庫管理システムとは、EC・ネットショップの複数店舗運営も可能な在庫管理の仕組みが整っている在庫管理システムを指します。
一元管理システムと違い、在庫管理に特化しており、楽天・ヤフー・アマゾンなど複数店舗と在庫連動できる機能があるのが特徴です。
EC・ネットショプの運営に特化しているため、これからEC事業を展開したい、まずは在庫管理からという方には導入しやすいかもしれません。
EC在庫管理システムのメリット・デメリット
EC在庫管理システムのメリットは、在庫管理に特化しているため低予算でコストを抑えられます。オプション機能を追加したとしても一元管理システムより安く済むでしょう。
また、各種モールやカートシステムと連携・連動の機能があるため、在庫数の反映が早く、売り越しによるリスクを確実に低減できます。
EC在庫管理システムのデメリットは、在庫管理に特化しているためそれ以外のバックオフィス業務時間が長いショップの場合には、業務効率化できない業務もあります。
2.在庫の反映間隔をチェック!
次に、EC在庫管理システムの反映間隔に関するポイントについて解説します。
在庫の反映間隔や自動化が重要な理由
在庫の反映間隔とは、EC在庫管理システム上で在庫数の増減が各種モール・カートシステムに反映されるまでの時間を意味します。
在庫数の反映が遅いと売り越し(クレーム)に直結するため、正確かつ迅速に反映する必要があります。
実際に、売り越し防止のために営業時間外は在庫をゼロにしたり、各モールに在庫を分配しているショップもありますが、売り越しのリスク・クレームは減る一方で機会損失・利益損失になってしまいます。
そのため、手動ではなく必ず自動で在庫調整をしてくれる在庫管理の仕組みを整えましょう。
在庫の反映間隔が短いシステムを選ぶ
在庫調整が自動で行われるだけでなく、在庫の反映間隔が短いシステムを選ぶことも大切です。
やはり、反映間隔が長い・反映が遅いと売り越しになる可能性が高くなってしまいます。
また、在庫の反映間隔が短く自動で在庫調整が行われれば、各モール・カート上の在庫もほぼリアルタイムで正確な在庫数を表示できるため、営業時間外でも安心です。
3.サポート体制・対応モールをチェック!
次に、在庫管理システムのサポート状況に関するポイントについて解説します。
マニュアルのみ、メール・電話対応は可能か?
在庫管理システムを導入する上で、提供元のサポートはとても大切です。
なぜなら、実務で何か困ったり悩んだりした際に、すぐ解決できるかどうかによって今後システムを長く使えるかどうか、業務が安心かつスムーズに進められるかが決まってくるからです。
また、オンライン系のシステムのサポートでは、「マニュアルのみ」「Q&Aのみ」 など、サポート体制が不十分なこともあります。
システムを選ぶタイミング際には、メールや電話による対応があるかを必ず確認しましょう。
対応モール数が多いと販路拡大しやすい
在庫管理システムを選ぶ際に大切なことは、「対応するモール・カートシステムが豊富かどうか」です。
対応するモール・カートシステムが多い、新しいECプラットフォームへの対応が早いシステム提供元であれば、新規出店による販路拡大もしやすくなります。
ショップ数が増えても時間や労力の負担は少なく、各種モールの知名度・集客力の恩恵を得られることで、EC事業の持続的な成長が期待できます。
4.プランや費用を比較してみる!
次に、在庫管理システムのコスト面に関するポイントについて解説します。
定額か従量課金かコスト面を確認
在庫管理システムの利用料金の支払いについては、定額か従量課金になります。
定額支払いのメリットは、一定の商品数の範囲なら、同じ金額で済むため、EC事業計画としても予算をたてやすい点です。
また、デメリットとしては、何らかの理由で売上が減っても同じ金額を支払わないといけません。
一方、従量課金支払いのメリットは、商品数の増減に応じて支払う金額をおさえられる点です。
また、デメリットとして、商品数が増えれば増えるほどコストが増していくことです。
同時に、基本料金のプランがどこまでで便利な追加オプションがあるかなど、コストパフォーマンスを精査しつつマッチするかプランを選びましょう。
5.システム提供元の保守管理体制をチェック!
最後に、システム提供元の保守管理に関するポイントについて解説します。
運用年数や利用者が多いか確認
EC在庫管理システムの提供元は、比較的、運用年数や利用者が多い方が保守も安定しています。
利用者が多いということは、システムの安定性としっかりとしたサポート体制が整っている上で成り立っています。
また、実績と運用年数も長いほどノウハウの蓄積やセキュリティ面も安心で安全性も高いです。
特に、EC事業は個人情報を取扱う面でも、セキュリティがしっかりして、信頼できるシステム提供元を選ぶことをおすすめします!
主要モールのベンダー登録があるか確認
ベンダー登録とは、システム提供元と、各種ECプラットフォーム・モール・カートシステムが公式に認定されているかを意味します。
登録されていれば、モール仕様の変更の際も情報が早いため、仕様変更に伴うトラブルや対応の遅延に悩む可能性も少ないです。
また、システム提供元によっては、仕様変更の際の追加費用がかかる場合もあるので注意しましょう。
まとめ:自分のショップに適した在庫管理システムを選ぼう!
今回は、在庫管理システムを選ぶ際に確認しておくべきこと、判断基準に関する5つのチェックポイントについてお話しました。
EC事業を成長させ、持続的に運営していく上で、長く使うものだからこそポイントをおさえ、慎重に選びましょう。
ショップにあう在庫管理システムを選び業務効率化できれば、また他のマーケティング施策等に時間やコストを充てることも可能になるかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が在庫管理システムの選び方について知りたかった方のお役に立てれば幸いです。